オートマ車とマニュアル車の操作上の違い
Category: 02:AT車とMT車の操作上の違い
- ギアチェンジの方法
オートマティックとマニュアルという言葉の違いがあるが、これはギアのシフトチェンジが自動(automatic)か手動(manual)かということを表している。オートマ車であればギアバーをDの位置にしておけば、あとはアクセルを踏むだけでギアが1速、2速と勝手に変わっていく。だからオートマティックである。対してマニュアル車ではギアバーの部分に1速、2速と書いてあり、これを自分でギアバーを操作して切り替えなくてはならない。 - マニュアル車特有の「クラッチ」
しかし、ただゲームセンターにあるレーシングゲームのようにバーだけを動かせばいいというわけではない。マニュアル車ではクラッチを使用したギアチェンジが必要になってくる。クラッチとはエンジンの動力をタイヤに繋げたり、切ったりする装置のことである。クラッチを踏まない状態ではエンジンは繋がっており、踏み込めば切れてしまう。
オートマ車では通常、右足しか使用しない。右足でアクセルを踏んだりブレーキを踏んだりするのみで、左足は常に置いておくだけである。逆にマニュアル車では左足でクラッチを操作しなくてはならない。左でクラッチ、右でアクセル/ブレーキとなる。 - クラッチは発進とシフトチェンジに必要
それではクラッチをどう操作すればいいのだろうか。クラッチとはエンジンの動力を「繋げる/切る」を切り替えるものであるが、シフトチェンジを行う際にはエンジンの動力を切っておかなくてはならない。なぜなら、エンジンの回転数の変化がダイレクトにタイヤに伝わってしまい、車がガクンとなるいわゆる「変速ショック」が生じてしまうからである。
エンジンの回転数は速度と必ずしも比例しない。例えば1速の1000回転は2速の800回転より遅い。これは、ギアが高いほど1回転のパワーが強いと考えればいい。1速1000回転で走っているとき、ギアを2速に上げるとこれが一気に800回転に下がるとしよう。このとき、タイヤは1000回転で走っているのでエンジンの回転数のほうが少なくなり、クラッチが繋がりっぱなしだとタイヤはエンジンの回転数に引きずられ、ブレーキがかかってしまう。このようにして変速ショックが起こるのである。 - 変速ショックを防ぐための半クラッチ
これを回避するため、半クラッチという操作が必要になる。これはクラッチを半分ほど踏み込み、エンジンが繋がるか切れるかの境目にすることである。クラッチを切りギアチェンジをしたあと、半クラッチの状態でエンジンとタイヤの回転数をだいたい同じにしてからアクセルを踏み込めば、変速ショックを生じさせずに済むのである。
逆にギアを下げるときにはシフトチェンジ前にアクセルを踏んで回転数を上げておかなくてはならない。2速を1速にするとエンジンの回転数が増えるからである。これは一見、止まりたいのにアクセルを踏むので奇妙に思えるかもしれない。クラッチを繋いだままいきなりアクセルを踏んでしまうとエンストの原因となる。 - 無難さならオートマ車、楽しさならマニュアル車
簡単に言うと、クラッチがありシフトチェンジを自分で行わなくてはならないという点で、マニュアル車のほうがオートマ車より運転が難しい。オートマ車であればギアは気にせず、アクセルとブレーキだけを操作して速度を変化させればいいが、マニュアル車だと両方の足を使い、ギアチェンジを気にしながら、さらにエンストを起こしてしまう可能性もある。ただ車を走らせられればいいという方はオートマ車およびオートマ限定免許を選んだほうが無難である。
しかし、マニュアル車の難しい運転方法にも魅力はある。ゲームセンターなどでマニュアルのギアチェンジをするタイプを経験した人なら、おそらくギアチェンジを自分で行えるほうが運転していて楽しいと感じられるのではないだろうか(通常ゲームでクラッチはないだろうが)。特に男性にはマニュアル車のほうが人気である。
もちろんいくら難しいといっても運転教習でしっかりと学びさえすれば誰でも運転可能なのである。自分でギアチェンジをし、車を運転しているという感覚を楽しみたい方はマニュアル免許を取得し、マニュアル車を購入すればいいだろう。マニュアル免許でオートマ車を運転することは可能なので、とりあえず免許はマニュアル車でという選択も十分にアリである。
このあたり、単にオトクかどうかという尺度では比較できない部分である。ただし免許取得や自動車購入の際にオートマ、マニュアル車のどちらにするかに関してもっとも大きな動機付けとなるところであるように思える。どちらのタイプが自分の好みなのか、十分に考慮したうえで免許取得や車購入に進もう。